凱旋門賞観戦ツアー5日目〜凱旋門賞観戦〜
フランスツアーも5日目、凱旋門賞当日。ついにこの日がやってきました。
凱旋門賞…私のとって初めて凱旋門賞の存在を知ったのが「ダビスタ3」の影響です。
当時小学生の私はこのゲームにとことんハマりました。ただ私の家はゲームは1日1時間までという決まりがあったのでほとんどはゲーム無制限の友達の家でダビスタをやっていた記憶があります。
そのゲームで目標となるのが「凱旋門賞」確か2000m以上のG1を2勝した状態で宝塚記念を勝つことで出走できた気がします。
当時小学生だった私は毎週ファミ通を立ち読みして「最強馬理論」的なものを勉強しまくって、ようやく友達と協力して凱旋門賞に出走できる馬を作った記憶があります。
その時の気持ちが未だに色褪せることなく、大人になって凱旋門賞を現地観戦することを夢見ることとなり、私の中での「人生でやるべきこと」の一つになっていました。
そしてその夢が叶う日なのです。
10:00ころホテルからバスでロンシャン競馬場へ移動なのですが…。
天気はなんと雨…。しかも結構な降りっぷり。せっかくの凱旋門賞が雨かよと思いながら道中はなんとか晴れることを祈ってました。
そしてロンシャン競馬場到着。バスの中で祈っていたおかげなのか雨が止んでいました。祈ってみるものですね。
そしてこれが凱旋門賞のチケット。せっかくなので指定席をとりました。
後でわかったのですがSalon GOLDIKOVAと書いてあるのは指定席のエリアの名前でゴルディコヴァは2010年頃に活躍した名馬の名前ですね。他にもザルカヴァなどの名馬の名前がついた指定席エリアもありました。
指定席の場所はイラストの赤枠のGOLDIKOVAと書いてあるところでした。
チケットを係員に見せると自由席と指定席の入り口は別らしく、指定席専用の入口に案内されました。
その開門を待つ列の中にはなんと・・・・、デットーリが普通に並んでいるではないか。(真ん中の黒いハットをかぶっている人)付近の人と写真を撮ったり、後ろからはカメラクルーがついていたので間違いなくデットーリだったと思います。
もう少し並ぶタイミングが早ければ写真撮れたのかなーと思いながら並んでいました。
そして入場。
入場してすぐに「日本インフォメーション」がありました。とりあえず日本語なら安心と思い、競馬仲間へのお土産用のレープロを購入しようとしたらインフォメーションの中のお姉さんがフランス人。
日本語インフォメーションなので日本語が通じると思いきや、全く伝わらず。しょうがなく英語でなんとかレープロを購入できました。
日本語インフォメーションのカウンターの中には2人くらいしか日本語が話せる人がいない様子でした。
その後指摘席のサロンに入ることができるまでかなりの時間があったので色々と競馬場内を探索。
ゲート体験コーナーなんかもありました。
中から見るとこんな感じです。
これはパドックです。まだ1Rまで時間があったのでお客さんはほとんどいませんでしたね。
そしてこれは馬券購入機。
基本的にタッチパネルで買うのですが、選択できる言語が英語とフランス語だけ。前もって予習をしておかないと簡単に馬券は買えないと思います。私の参加したツアーでは馬券の買い方の資料をもらえたのでそれを見ながら買うことができました。
そして日本と違うのがクレジットカードで購入できること。右端のテンキーがついている端末がクレジットカード読み取り機。フランスではこの端末はよく見るので同じようにApplePayが使えるかなと思い、試してみると普通に買えました。
「iPhoneで馬券が買える!」とかなりテンションがあがりました。
日本の競馬場でもクレジットカードで馬券が買えたらもっと便利なんだろうなと思いましたが、やっちまう人が増える気もするのでなかなか実現は難しいのかなと思います。
そして初めて購入した馬券がこれ。Simple Gagnantというのが日本で言う単勝。
この馬券は4Rで8番の単勝を€2購入しましたよということ。
つまり4R凱旋門賞のエネイブル(8番)の単勝を€2購入したということです。
フランスの馬券はペラペラで馬名なども印刷されないのであまり沢山の買い目の馬券を買うと訳わからなくなるなと思いまいした。
まだまだ1Rの発送まで時間があるのでフードコートで軽食を取ることにしました。
昨年の凱旋門賞はパリ・ロンシャン競馬場改修後1回目の開催だったので色々と問題があったとツアーのガイドさんに聞きました。大きな問題点はお酒不足。ビールが売り切れとなったらしいです。
次の問題が食べ物不足。フードを売っている場所が少なかったので食べ物を買うのが大変だったととのことです。なのでガイドさんからは朝スーパーで軽食を買い競馬場に持ち込んだほうがいいとアドバイスを受けました。
私も不安だったのでホテルを出発する前にサンドを購入して持ち込んでいました。
フードコートには沢山のクッキンカーがあり、色々な軽食が販売されていました。
まだレースが始まる前ということもあって人も少なく大きな混雑はありませんでした。
結果的にはスーパーで売っていたサンドなんて持ち込んだ意味はなかったですね。昨年の問題点をしっかり対策したフランスギャロは素晴らしいですね。
その中から私達はピザを選択。クッキングカーの中に本格的な石窯があり、そこで焼いているピザ(マルゲリータ)です。値段は確か€10くらいだったと思います。
少し待って焼きたてのピザを提供してくれるのでとても美味しかったです。
もちろんここもクレジットカードで購入できました。
続いてはグッズ。日本で言うターフィーショップのような売り場はなく、写真のような簡易的な販売スペースが設けられていました。
エネイブル専用グッズ売り場もありましたが話を聞くとネットで予約した人だけに販売するらしく、予約などしていない私には売らないよとのことでした。
エネイブルトートバックがめちゃくちゃ欲しかったですけど残念です。
続いて本馬場。日本と違ってちょっとした柵のすぐ外にコースがあるので結構近くで見れますね。
そしてこれが自由席(広い階段状になっているところに適当に座る)からみた状態。
自由席の芝生にはテーブルと椅子が設置してあり皆さん朝からシャンパンを飲んで楽しんでいました。日本では見ることができない光景ですね。
スタンドの建物自体が芸術的で美しいですね。
競馬場内をウロウロとしている間に1Rパドックの時間が近づいてきました。
パドックの1番前に陣取ったのですが距離が近いですね。大井競馬場と同じくらい近く感じました。そしてパドックに何本も木が立っていてパドック自体がオシャレでしたね。
あとは女性の厩務員のかたが多いなと感じました。
1Rには武さんがキーファーズのサヴァランという馬で騎乗していました。もちろん単勝で応援です。
1Rスタート時には芝の自由席は人が多くなってきました。
指定席はすでに入場可能でしたが、せっかくなので下で観戦しました。
初めての海外競馬でしたが外国のお客さんがどのように観戦するか興味がありましたが、最後の直線になると結構声を上げて大騒ぎしていました。
海外では競馬は紳士淑女のスポーツで・・・と聞いていましたが日本の競馬場よりお客さんは大騒ぎしていました。
1Rを観戦したのでいよいよ指定席へ移動です。
これが私達が購入した指定席エリアの入り口です。
入る前にチケットを見せて、手首にエリア入場許可を示すリボンを付けてもらいました。
前日に聞いたガイドさんの話だと「ちょっとした軽食とお茶くらい飲めると思います。」と聞いていたのですが、とんでもない!かなり高級でしっかりしたスイーツとドリンク類。
ドリンクに関してはビール、シャンパン、ワイン、各種ソフトドリンク、コーヒーなどが揃えてありました。これがすべて飲み放題食べ放題、これが指定席料金に含まれるのだから最高ですね。
これには競馬にあまり興味がない嫁さんも満足。嫁さんの機嫌を伺いながら凱旋門賞観戦をすることを予想していましたがその心配はなくなりました。
そして現地の競馬新聞とレーシングプログラムもフリーで置いてありました。レーシングプログラムは普通に買うと5€するのでこれもお得ですね。
指定席からはこのような感じでコースが見れます。写真では伝わるかわかりませんが、かなり開放的なスタンドです。
座席は長椅子なのですが写真のように1人分ごとに肘掛けが設置されていて番号がふってあります。
木製で背もたれがないので座り心地はあまり良くないですが日本と比べると圧倒的にオシャレです。
当然日本人が多いのかと思ったのですが、日本人は私達のツアーが取った席周囲数名だけで、ほとんどがヨーロッパ圏内と思われる人が多かったですね。
ちなみに指定席エリアの3階からパドックを見るとこんな感じであまり見えません。
パドックから馬場へ移動する道は上から丸見えでした。
凱旋門賞当日のレースは殆どがG1レースだったのでレース前には音楽隊の演奏がありました。
両手離しで楽器を演奏しながら馬を操縦する技術に驚きました。
ここからはしばらく馬券購入とレース観戦を楽しみました。
日本でも競馬場でレースを見ますが、ここでは実況がフランス語なのでレース中なにがどうなっているのか全然わからないですね。
それでも勝った馬の勝負服で判断して「そのままー!!」とか盛り上がれました。
メインの凱旋門賞は馬券的にはエネイブルの単勝だけを購入したので最後の直線でエネイブルが抜け出したときはこのまま突き放して勝つもんだと思っていました。
スタンド全体もそのような雰囲気でかなり声を出した盛り上がったのですが、数秒後にその歓声はどよめきに変わりました。
そとからヴァルトガイストが差し切ったのです。
スタンドから見ていても外のヴァルトガイストのほうが断然脚色がよかったのでスタンドの皆さんから「オーマイゴッド」的な声があちこちで上がっていました。
凱旋門賞を勝ったヴァルトガイストです。
表彰式に向かう関係者はみんな馬車で移動していました。
個人的にはエネイブルの3連覇を見たかっただけにとても残念な気持ちでした。正直しばらく落ち込んでいましたが、表彰式では勝ったヴァルトガイストとブドー騎手に拍手を贈りました。
残念ながら日本馬はキセキの7着が最先着。今年は馬場が相当重かったらしいですが、やはり日本馬の優勝は難しいということを実感しました。
そしてオルフェーヴルはすごい馬だったんだなと改めて実感しました。
凱旋門賞は4Rだったのですがその後8Rまでレースがありました。
馬券の結果的には私が2倍ちょっとの単勝2€と競馬素人の嫁さんの20倍ちょっとの単勝2€のみで45€の払い戻しがありました。
ただ収支的にはエネイブルの単勝に100€打ち込んでいたのでマイナス収支となりました。
そしてレース後・・・。
なんと馬場の中に入れてしまうのです。
もちろん勝手に入っているわけではなく、出入り口のゲートの係員に「入っていいの?」と聞いたら「オーケー」と言いながらゲートを開けてくれるのです。
フランス人もそうですがヨーロッパでは馬場に入れるありがたみみたいなものがないようで、馬場に入っているのは日本人ばかりでした。
1分程度はいったところで係員が「そろそろ」みたいなジェスチャーをしたのでそそくさと退散。興奮のあまり写真はほとんど撮れませんでしたがとてもいい思い出になりました。
以上で5日目の凱旋門賞観戦は終了ですが、総括すると「最高」です。
昨年はパリロンシャン競馬場が改装されて初めての凱旋門賞だったということで飲み物とフードでかなり問題があったらしいですが、2年目の今回はその反省を活かしたのか全く問題なかったと思います。
旅費も高額なのでまた来れるかはわかりませんが機会があったらまた観戦に行きたいです。